美術 小沢道成 / 映像 新保瑛加 / 照明 南香織 / 衣裳 藤谷香子 / 写真 bozzo
EPOCH MAN ひとり芝居「May be a Crane ~鶴かもしれない/横浜版~」2020年2月/横浜・関内 yochidamachi Lily
 
駅前劇場の公演から1ヶ月後、美術を使った演出を無くし、映像を使用しての上演。映像を使っての演出をやったことがなかったので、手探り状態で練っていく。駅前劇場から引き継いて持っていったものは床素材のみ。大きく効果が面白いと感じたものは、鏡のシーン。予め撮っておいた演者の顔動画を、中央に実寸の大きさに映し出し、他の壁2面には大きく映し出したこと。映像に合わせて演者が動くことになるが、その緊張感と、顔面がドアップで映されることで、より心情が繊細かつ大胆に見えるようになった。NYに憧れて歌うシーンでも、実際の街並みを映すことで華やかにも具体的にもなったのだけど、憧れという抽象度が減った気もする。夢や理想を思い描くシーンの時には、もしかしたら具体的な映像は出さない方がいいのかもしれない。それでも、華やかになるのは良かった。そして、お伽話感をより強く演出してみる為、鶴の恩返しの説明セリフの時に、 小さな映像機械を入れ込んだ(そして光る)箱を壁に向け、作ってもらった影絵アニメーションを映し出す。これは分かり易すぎる演出なので、好き嫌いが分かれるか?とも思ったが、お伽話と現実の差がより際立つことにもなったので、劇場の大きさによってはありな演出なのかもしれない。おそらく、小さい劇場の方が効果的。